01

判断の出発点

技術調達の失敗は、供給先が見つからないことより、最初の要求が曖昧なまま見積とサンプルへ進むことから始まります。同じ「100MHzの水晶」「特定型式のIC」「高速光モジュール」でも、回路、環境、許容差、寿命、実装方法が違えば適切な製品は変わります。製品名は調査の入口であり、購入条件そのものではありません。

02

確認すべき条件

要求書には用途、接続先、電気的・機械的条件、温度や振動などの環境、法規、包装、数量、希望時期を含めます。その上で、変えられない必須条件、性能を維持できれば調整可能な条件、試験しなければ決められない条件に分けます。この区分がないと、メーカーは全条件を必須と解釈するか、逆に重要条件を一般値で回答してしまいます。

03

実務の進め方

最初に一枚の要求基準表を作り、顧客側の技術・購買担当で認識を合わせます。供給先へのRFIでは、単に「対応可能か」と聞かず、各項目に標準値、保証値、測定条件、変更可否を記入してもらいます。候補を絞った後に仕様差分表を作り、サンプル評価、商務確認、最終見積の順に段階を進めます。

04

起こりやすい問題

よくある問題は、旧版仕様書が別ルートから送られる、技術担当と購買担当で優先順位が違う、サンプル承認後に数量や環境条件が変わることです。また「同等品可」と書きながら、実際にはブランドや内部構造を変更できない案件もあります。言葉ではなく、変更した場合に何が影響を受けるかまで確認する必要があります。

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取引を成立させる管理

要求基準には版番号、決定者、変更理由を持たせます。メーカー回答は証拠資料と結び付け、未回答を空欄のまま許可条件にしません。仕様を変更する場合は、価格、納期、評価、認証への影響を同時に更新します。これにより、安いが不適合な提案と、高性能だが過剰仕様の提案を同じ基準で除外できます。

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山川商事の視点

山川商事は仕様書を転送するだけでなく、顧客の用途と開発背景を理解し、メーカーが判断できる質問へ変換します。技術条件と価格・数量・納期を別々に扱わず、製品選定からサンプル、契約、量産まで同じ要求基準で管理することが、技術調達を実際の供給へつなげます。

実務チェックリスト

最終用途と使用環境を一文で説明できる

必須性能と希望性能を区別している

型式変更可能な条件を明記している

サンプル評価の測定方法と合格値がある

数量、量産時期、目標価格の前提がある